2013年06月04日 11時00分更新
文● アスキースマホ総研
今回はauの発表会に潜入。一番の注目はこの「HTC J One」か? |
ドコモ、ソフトバンクに続いて
auの発表会に潜入してきたぞ!
前回からスタートした(
)、新連載「アスキースマホ総研」。見た目は怪しい研究員たちが、実際には真面目にスマホやモバイル業界の最新情報について研究していこうという企画だ。
前回に引き続き、主要3キャリアの発表会に(素顔で)潜入してきた感想を語り合う。今回は後編ということで、3キャリアでは最後に開催されたauの発表会について語っていこう。目玉はやっぱりあの端末だろう。
今回もアスキースマホ総研のメンバーが熱く語り合う |
ドコモはツートップをプッシュ |
ソフトバンクは世界最軽量の防水スマホに注目 |
前回のあらすじ
ドコモはツートップとして、「GALAXY S4」と「Xperia A」の2台を前面に押し出す展開。GALAXY S4のディスプレーのキレイさに感嘆したが、Xperia Aのサイズを含む、端末のまとまりにも注目。これは売れるのではないかと推測した。ただ、それ以外にも魅力的な端末が多いだけに“ツートップ”という打ち出し方がどうなんだろう? という意見も飛び出した。
ソフトバンクはフルセグ対応のハイスペックな「AQUOS PHONE Xx」「ARROWS A」に加えて、世界最軽量防水スマホ(約94g)の「DIGNO R」に注目というメンバーが多かった。
iPhone好きのカリーさん、実はHTCユーザーだった?
剛力さんときゃりーさんの登場で一般メディアも多数来場 |
カリー というわけで、
につづいて、今回はauの発表会について語りましょう。
スピーディー 会場も広かったし、長い行列ができてました。早めに行ったのに空いている席が少なかった。ゲストの効果も大きかったのかも。
カリー なにしろゲストがきれいどころ2人でしたからね。剛力彩芽さんと、“カリー”と”きゃりー”が似ている、きゃりーぱみゅぱみゅさん。
ドロイド それ前回のオチで使ったので、もういいよ!
カリー 新テレビCMで流れるという、きゃりーさんの「のりのりのりかえる~」という歌が印象的でした。子供がみんな真似しそう。あとKDDIの田中社長が「かわいいです」を連呼して、完全に素に戻っていましたね。
auへののりかえをうながす新CM。かえるの人形が登場する |
スピーディー ただ、auの夏スマホは4台。さすがに少なめかな。田中社長は「厳選した結果」と言っていたけど。とはいえ、スマホ好きにとっては「HTC J One」に尽きるでしょう。ASCII.jp読者の注目度的には夏スマホ全機種の中でもトップクラスでしょうね。
2色用意されている「HTC J One」。海外モデルの「HTC One」をベースに国内ユーザー向け機能も盛り込まれている |
カリー 実は自分はiPhone好きといいながら、「HTC J」ユーザーでもあるんですよ。その前は「HTC EVO WiMAX」も使っていた。
スピーディー おお、HTCユーザーなんだ。
カリー 正直HTC Jはテザリング用途が中心なんで、Androidとしての使い方はいまだによくわかってないんですけど、デザインとか操作性とかHTC端末が好きなのは間違いないです。
「HTC J One」はメタルのデザインが魅力的
サラサラな手触りも○
スピーディー 今年2月にスペインで開催された「MWC」(世界最大のモバイル業界のカンファレンス)に取材に行ったんだけど、「HTC One」はデザインだけで、もう欲しいの一言。そのデザインがほぼそのままで、日本向け機能も搭載されて登場した。もちろんスペックも高いんだけど。
MWCで展示されていた海外モデルの「HTC One」。HTC J Oneとほぼ同じデザインなのがわかる |
カリー あとやっぱり手触りでしょう。メタリックでスベスベしてて最高ですよ。
ホワイトメタルの背面がすごく美しい |
ドロイド カリーさん、iPhone 5を最初に触ったときも背面がサラサラで最高とか言ってましたよね……(
)。
カリー 端末の手触りって、超重要じゃないですか! あとHTCって、台湾のメーカーなんでしょ。台湾は何度も行っているんですよ。料理がおいしいから。
ドロイド ……カリーさんの感想の微妙さはまあいつものこととして。やはりHTC J Oneは金属素材の美しさを活かしたデザインが抜群です。特にホワイトメタルのカラバリがオススメ。ブラックメタルもシックなので、大人には合いそうだけど。
ホワイトメタル(左)とブラックメタル(右)の背面をアップで比較 |
カリー ただ金属を使っているせいか、本体が重いですよね。
スピーディー 海外モデルの「HTC One」と比べても、厚くて重い(海外モデルの9.3mm/143gに対し、10.5mm/157g)。ただデザインのせいか、あまり重さを感じないのが不思議です。ほかのスマホと持ち比べると、もちろんわかるんですけど。
ドロイド 4.7型のフルHD液晶だったりと、スペックは問題ないし、HTCはソフトウェアの完成度も高いですよ。これまでのHTCスマホを使った範囲では、スリープ状態のアプリの制御などといったチューニングが巧みと感じています。
カリー カメラもよくできていて、楽しかった。シャッターを押す1秒前から4秒間の20枚の写真と、押してから3秒間のフルHD動画を1シャッターだけで撮影して、うまく撮れたカットを保存できる「HTC Zoe」とか。
自動的に撮影された連続写真からベストショットを探せる |
ドロイド この手のカメラ機能って、正直一発ネタ的なものが多い。ところが、これは触っていて楽しいですし、実用性も高そう。さらにじっくり触ってみたいので、次回までには端末を借り出して、詳しく評価してみましょう。ドコモの目玉でもあるGALAXY S4ともじっくりと比較したいし。
GALAXY vs Xperia vs HTC
今夏の頂上対決はこれで決まり!?
ドコモのツートップである「GALAXY S4」「Xperia A」に対し、auで最も注目されそうな夏スマホが「HTC J One」である。HTC J Oneの魅力はなんと言ってもデザインだが、スペックも非常に高い。そこで「Xperia UL」を含めて、比較用にスペック表を作成した。フルHD解像度のディスプレーをXpeira Aをのぞく3台が搭載。逆にGALAX S4とHTC J Oneは防水非対応が弱点と言える。スペックだけでスマホの魅力は語り尽くせないが、参考にしていただきたい。
HTC J One以外にも注目スマホが3機種
ドロイド ここまでどうしてもHTC J Oneの話題が中心になってしまいましたが、他の機種やサービスについても順番に紹介していきましょう。
スピーディー まずは5型フルHD液晶の「Xperia UL」から。スペック的には2月に発売されたドコモの「Xperia Z」と近いですね。ただ、板のようなデザインのXperia Zと比較すると、背面は丸みを帯びた感じでそのぶん厚みが増しているけど、持ちやすいし、柔らかなイメージがありますね。
au「Xperia UL」は5型フルHD液晶搭載のフラグシップ機だ |
やや丸みを帯びた背面が特徴的。独立したカメラキーも用意されている |
カリー カラバリは3色あって、ピンクが目立つけど、個人的にはブラックが良かった。ブラックだけはマットな処理がされていて、手触りがサラサラで質感がよかった。
バッテリー交換が可能なのはうれしい | ブラックは背面を採用している |
スピーディー またサラサラかよ! 個人的にはバッテリー交換ができるのがうれしいし、スペック的にもフラグシップ級。ドコモのツートップで、比較的コンパクトな「Xperia A」との争いが気になるところかな。
ドロイド 同じ京セラ製の「DIGNO R」でも触れましたが、「URBANO」も完成度が高いモデルです。30分で約50%まで急速充電できたり、省エネ機能が強力だったり、見どころが多いです。
京セラ製の「URBANO」。スペック的には尖っていないが、電話としての基本性能を重視している |
カリー URBANOといえば、デモ映像で見た、ロック画面で表示される時計がとてもカッコ良かったんです。それを説明員に出してもらうよう頼んだんですが、まるで伝わらず。
スピーディー 横にいたけど、ひどいよ。「時計出して、きれいなやつ、なんか緑の、時計、時計」しか言わないんだもん。あと京セラ端末ではおなじみの「スマートソニックレシーバー」も実用的。ディスプレー全体が振動して、音声を再生するんで、騒がしいところだと画面でスマホで耳を覆うようにすると、騒音が入りにくくて相手の声がよく聞こえるんです。
ちなみにこれがカリーさんが見たかったURBANOのロック画面。確かに時計がカッコイイ |
カリー たとえばスピーディーさんのヘルメットに端末を当てても聞こえるってことですか?
スピーディー さすがにそんな使い方しないでしょうが。基本機能がしっかりしていて、フューチャーフォンライクに使えるところもいいかも。デザインも大人びてかっこいいし、露骨にお年寄り向けなのはちょっと……という人でも使いやすいんじゃないかな。
ドロイド 「AQUOS PHONE SERIE」はやはりIGZO液晶とバッテリー3080mAhで、電池が3日持つのが最大の魅力ですね。
au向けの「AQUOS PHONE SERIE」は4.9型IGZO液晶を搭載。大容量バッテリーで3日使えるというのが自慢 |
スピーディー 解像度がフルHDじゃないのが残念ですけど(720×1280ドット)、逆にHD解像度止まりな分、CPUなんかに余裕があるんで、バッテリーの持ちにも期待が持てますね。
auのAndroidスマホは夏モデルから3バンド対応
カリー ネットワークの話もしましょうよ。夏から、auのAndroidスマホはLTEが3バンドだと説明されてました。意味は自分にはよくわからないですけど。
ドロイド 簡単に言うと、au「4G LTE」は、800MHz/1.5GHz/2.1GHzの3つの周波数帯でサービスが提供されているんです。これまでのauのAndroidスマホでは800MHz/1.5GHz、iPhone 5では2.1GHzのみ利用できたんですが、夏モデルからはAndroidも2.1GHz帯を含む3周波数帯に対応します。
カリー へー。AndroidとiPhoneでは使う電波が違うんですね。
ドロイド 特に800MHzの「4G LTE」は強力ですね。ほとんどのエリアで下り最大75Mbpsに対応しているし、カバー率も高い。700~900MHzあたりの周波数が“プラチナバンド”と呼ばれるように、電波が飛びやすくて、大きな建物の室内にも届くことが多いですね。
スペック表にはあまり載らない
端子のキャップとバッテリー交換の可否に注目
スペック表に載ることはあまりないが、ASCII.jpスマホ班がネチネチと追求しているのが、端子部分のキャップの有無とバッテリー交換の可否だ。
Xperia UL(左)は防水・防塵対応だが、イヤホン&microUSBともキャップ付き。URBANO(右)は同じく防水・防塵対応でイヤホンだけキャップレス |
防水対応スマホでは以前はキャップ付きが当たり前だったが、少なくともイヤホン端子については、キャップ無しで防水対応が多くなってきた。またmicroUSB端子については充電台での充電に対応していれば、キャップ付きでも不便は小さいという考え方もできる。
また、最近増えてきたのがバッテリー交換に非対応の端末。デザインや薄型化、防水対策などが関係していると思われる。電池持ち対策に交換バッテリーを複数持ち歩いている人には残念な状況だろう。また、長期間の利用でバッテリーが劣化してきた際、交換が基本的に有償で、さらに作業のために端末を預けないといけない点にも注意が必要だ。
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