2013年06月03日 17時30分更新
文● 末岡洋子
Foxconnは日本国内ではホンハイ(鴻海精密工業)という社名で一般的だ。電子機器の受託生産としては世界最大と言われている。今回の提携は多岐にわたるもので、FoxconnはFirefox OSを採用した端末を製造するという。
Foxconnは「iPhone」「iPad」などApple製品をはじめとしたEMS/ODM事業が主力だが、同社のデジタルシステム事業グループYoung Liu氏によると、今後ソフトウェアとハードウェアを統合した製品に事業を拡大する計画で、ハードウェア、ソフトウェア、コンテンツ、サービスの統合を積極的に進めていくという。
Foxconnの売上の50%程度がAppleからの受注と言われており、Appleのモバイル製品の成長が鈍化を見せる中、FoxconnもAppleへの集中から経営の多角化を図る戦略に転じたと思われる。
Mozillaにしてみると、数ヵ月後に迫ったFirefox OSスマートフォンの商用機登場に向け、さらなる弾みをつけたことになる。
これまでを振り返ると、Mozillaは2011年夏に「Boot2Gecko」を開始し、その後「Firefox」のブランド力を利用した「Firefox OS」に名称を変更した。2月の「Mobile World Congress 2013」では大々的に発表会を開き、端末メーカーやオペレーター合計21社と提携を発表した。ウェブ技術とHTML5ベース、オープンソースなどを特徴とし、アプリストアは「Mozilla Marketplace」を用意する。
MWCで発表されたメーカーは、ZTE、Alcatel One(TCL Communication Technology)、Huawei Technologies、LG、ソニーの5社。このうち、Huawei、LG、ソニーはMWCで明らかになった。MWCではまた、最初から提携が発表されていたZTEが初のFirefox OS搭載機「ZTE Open」を発表している。
Telefonicaなどの数社のオペレーターは、今夏に提供したいと意気込んでいる。最初の提供地域としては、ブラジルなど南米や東欧諸国が挙がっている。日本ではKDDIが参加。時期は明確にしていないが2014年内との見通しを示している。なお、NTTドコモは同じく新しいOSとなる「Tizen」に参加している。
また、開発者向け端末としては4月後半、Geekphoneが「Keon」「Peak」を発売している。
Geekphone製のFirefox OS端末 |
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