MicrosoftがSkypeを買収してから約1年半、ついにインスタントメッセンジャーをSkypeに統一し、Windows Live Messengerを廃止することを決定しました。
BBC News - Microsoft ditches Windows Live Messenger for Skype
http://www.bbc.co.uk/news/technology-20222998
Microsoftは1999年からインスタントメッセンジャーとして「MSNメッセンジャー」を提供。その後、「Windows Messenger」「Windows Live Messenger」と名前を変えて、提供を続けてきました。インスタントメッセンジャーはもともとテキストチャットがメインでしたが、写真を送り合ったり、ビデオ通話ができたり、ゲームができたりと機能が拡充されて現在に至っています。
Windows Live メッセンジャー (旧 MSN メッセンジャー)
http://messenger.live.jp/
そのMicrosoftが、2013年3月に中国を除く全世界で、Windows Live Messengerを終了させると決定しました。Microsoftは2011年にWindows Live Messengerと同じインスタントメッセンジャーのSkypeを85億ドル(当時のレートで約6860億円)で買収。Skypeのバージョン5からは、Skype IDとWindows Live IDを統合させていました。
Windows Live Messengerは2009年には3億3000万人のアクティブユーザがあり、リサーチ会社Comscoreによれば、2012年冒頭の段階でもユーザ数はSkypeの2倍あり、Yahoo!メッセンジャーに次ぐ第2位のインスタントメッセンジャーだったとのこと。しかし、アメリカ国内でのユーザ数推移を見てみると、前年に比べて830万人(48%)減少しており、一方のSkypeはユーザ数が増加してきていたとのこと。
ITリサーチ・アドバイザー企業であるガートナーのコンサルタントBrian Blauさんは、企業内で競合製品を出しているのであればつぶし合いになってしまうのでどれか1つに注力すべきだとコメント。Windows Live MessengerはXbox Live上での使用に適していないが、Skypeは適しており、リビングルームのユーザを対象にマネタイズが可能だと指摘しています。
SkypeはWindows Phone 8へも統合される予定で、MicrosoftではWindows Live MessengerからSkypeへの移行を推進するため、環境移行ツールを用意するとのこと。
1999年から続いてきた「メッセンジャー」のブランドも、Skypeの力には勝てなかったようです。
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