自己記録 クロダイ 56センチ
平成16年8月5日 兵庫県赤穂市千種川テトラ
釣り方/前打ち 竿/シマノ前打ちスペシャルHHH
⊙ え〜っ何でこんなリール使うの?タイコリール、前打ち竿とは?餌は?
私も最初は何でこんなタイコリールなんか前打ち、おとし込みに使うにか不思議でした、普通のスピニングリールでも問題ないと思っていました。本当に!
でも、違うんです、使えば使うほどタイコリールの利点がわかってきました。
また、前打ち専用のUガイド、先調子の竿が前打ち、落とし込みの竿に使用されるのか?ご説明致します。
⊙ タイコリールについて。
タイコリールとは元々フライフィシングとして西洋から入ってきたリールを落とし込み用に改良した物です。その最大の利点は道糸の直線性で、糸フケが少なくチヌの微妙な当たりに対して、明確な当たりを感じるためには必要不可欠です。スピンングリールではあまりにも糸フケが出過ぎてしまい、当たりがとれません。また小型の両軸リールを上向きで使えます。但し少し重いのが欠点ですが、手首に負担が少ないので、人間工学的には向いているかもしれません。私も実は最初の頃は両軸リールを使っていましたが、もっと軽くなれば、また両軸リールにもどるかもしれません。
⊙ タイコリールの欠点
しかしタイコリールも次のようなケースは欠点になることもあります。
超大物には不向きです。なにしろ、巻き上げスピードが非常に遅く大物(マダイ、コブダイ、石鯛)などの60センチオーバーに対しては全く歯が立たないかもしれません。あっと言う間に根に入られる可能性がが有ります。(まあ、こんなことはほとんどないですが?)
⊙ 前打ち竿について、
前打ち専用竿の必要性に関しては、色々議論が有りますが一般的には、先調子の固めの竿がおすすめです。特にチヌの魚影の濃いテトラ帯ではその有効性が発揮できます。特に河口のテトラ帯はカキが多く付着して、チヌを掛けた時、あまり遊ばせると根ズレしてしまいます。それを防ぐためにも、チヌを必要以上に遊ばせない竿の固さが必要になります。
なぜ、前打ち竿のガイドはショボイのか?と思いませんか?これはUガイドと言い金属の細いガイドです。確かにショボイです。本当に!メーカーさんもうちょっと何とかして〜と私が言いたいですが、、、現在の文明ではそれは無理かもしれません?
話がそれましたが、それでもUガイドが良いのは、糸フケが出にくいの一言に尽きます。
普通の磯竿、チヌ竿ではガイドの間隔に糸がフケすぎて、小さな当たりを見逃してしまいます。これが前打ちには決定的なマイナス要素になる事が非常に多いです!
⊙ 餌について
⊙ カニ餌の付け方
ガン玉は針に付ける。カニの中央から少し左右にずらして腹から背中に1ミリ程度針先を出します
一般的には前打ちはカニ、落とし込みはイガイなどを使います。
前打ちにカニを使う理由はまず第一に外道や餌取りに強いことです。
(稀に大きなフグやコブダイなども掛かりますが、)
次ぎに、餌が低着したときカニが石にしがみつくため底取りが容易い。
★カニの種類について
前打ちに使われるカニには、ケフサイソガニ、ヒライソガニ、堤防ガニ、マメガニ、がよく使われますが、食いが良く外道にも強いケフサイソガニ(左写真)をおすすめします。
河口や淡水の沢が流れる磯のゴロタ石をひっくりかえせば大抵います。大きさは甲羅の幅が1〜1.5センチ程度が適当で、オスのほうが食いが良いと思います。
その次にヒライソガニも良い餌ですが、少し動きが鈍いのが難点ですが低水温に強いので、ケフサイソガニが採取出来なくなる初冬に良く使います。堤防ガニは非常に殻が固く石鯛の餌としてよく使われますが、クロダイには今一つです。しかし外道には非常に強いのであまりにもフグが多い場合は有効です。
マメガニ(コメツキガニ)も大変食いの良い餌ですが、季節、場所によってはフグやダボハゼの猛攻に遭い釣りになりません。しかし、フグの少ない釣り場で夜釣りで狙うと良く釣れます。
⊙ 前打ちも落とし込みも一緒じゃないの?
確かに、前打ちと落とし込みは広い意味で同じと言えますが、実際にやってみるとその違いが大きいことが理解出来ると思います。
一つのエピソードとして、ある落とし込みのビデオで、関西の有名な前打ち師が(僕は餌を底に定着させてなんぼの釣りですから中層は無視しています。)と言う意味の発言に対して、関東の有名なヘチ釣り師が、(俺は絶対底までは探らないんだよね、底でクロ掛けてもつまらねーよ、ヘチの中層で掛けてこそ価値があるんだ。)と宣われていました。
なんとなく空気が重く感じたのは私だけでしょうか?まあ、それだけ前打ち師も落とし込み師もそれぞれのプライドと価値観の相違が有ると言う事ですが、その違いを説明致します。
★前打ち釣法の概略
前打ちは要するに前にエサを落とす釣り方です。とりあえず、エサをテトラや石積みの中層の駆上がりから底に低着させます。従って根がかりが多発しますが、だからこそ障害物に付いているチヌが釣れるのです。
落とすポイントは大きく分けて、水際、かけ上がり、底です。水深の無い所では底狙いが有効ですが、4メートルもあれば中層のかけ上がりでもヒットします。
特に河口では夏場に濁りがあれば、まず水際から探る事をオススメします。
水際の水深1〜1.5メートルで十分です。フカセやダンゴ釣り師の方は目から鱗です。
実際私はメートル前後で50オーバーを何十枚も取っていますので、水際から少し離れて静かに釣らなければなりません。
濁りがあれば、この沈みテトラの直下に大チヌが潜む!油断大敵!
仕掛けについて。
前打ちの仕掛けは釣りの中で最もシンプルです。私が大チヌを釣るのを見た人が、こんな簡単な仕掛けで釣れるのか!と多くの人が驚きます。
まず道糸は2〜3号、ハリスは1〜2号が一般的です。しかし私は左の写真を見て分かるとおりカキ殻がびっしり付着している釣り場では、最低ハリスは2.5〜3号としています。
針はチヌ針3〜5号が普通ですが、私は経験上ひねりのあるチヌの6号を最近良く使います。それでも大チヌの口には小さく見えます。
★落とし込み釣法の概略
普通前打ちは横の釣りに対して、落とし込みは縦の釣りとも言えます。特に前打ちと違う点はケーソンの際の上層から中層にかけてチヌの当たりを拾うことです。
特に水深が10メートル以上もある所では際底まで落とすことは稀です。もちろんチヌは底にもいますが、チヌは季節によりちがいますが、上層〜中層に多く居る場合が多いので、手返しの悪い底まで探るのは非効率的です。但し5メートル以下の浅い場所では狙う価値がありますが、それでも中層狙いが面白いと考えています。
仕掛けについて
落とし込みの仕掛けは、関西流では道糸とハリスの間に目印を付けます。
竿は3〜4メートルの落とし込み専用竿でタイコリールに2〜3号の道糸、ハリスは1〜2号程度、針は餌によってイガイ、カニ、エビ、などの専用が無難と思います。
スリットなどの取り込みにくい場所ではもう少し太仕掛けをおすすめします。
関東では2〜3メートルの短竿を使い、ヘチ釣りと呼ばれます。
目印は付けずに落とす途中の糸フケで当たりを読みます。
なかなか高度な釣り方ですが、最近関西でもヘチ釣りをする人が増えているようです。
実は私もヘチ釣り派です。
東京に居た期間が長くもう身に付いてしまいました。
タイコリールとは元々フライフィシングとして西洋から入ってきたリールを落とし込み用に改良した物です。その最大の利点は道糸の直線性で、糸フケが少なくチヌの微妙な当たりに対して、明確な当たりを感じるためには必要不可欠です。スピンングリールではあまりにも糸フケが出過ぎてしまい、当たりがとれません。また小型の両軸リールを上向きで使えます。但し少し重いのが欠点ですが、手首に負担が少ないので、人間工学的には向いているかもしれません。私も実は最初の頃は両軸リールを使っていましたが、もっと軽くなれば、また両軸リールにもどるかもしれません。
⊙ タイコリールの欠点
しかしタイコリールも次のようなケースは欠点になることもあります。
超大物には不向きです。なにしろ、巻き上げスピードが非常に遅く大物(マダイ、コブダイ、石鯛)などの60センチオーバーに対しては全く歯が立たないかもしれません。あっと言う間に根に入られる可能性がが有ります。(まあ、こんなことはほとんどないですが?)
⊙ 前打ち竿について、
前打ち専用竿の必要性に関しては、色々議論が有りますが一般的には、先調子の固めの竿がおすすめです。特にチヌの魚影の濃いテトラ帯ではその有効性が発揮できます。特に河口のテトラ帯はカキが多く付着して、チヌを掛けた時、あまり遊ばせると根ズレしてしまいます。それを防ぐためにも、チヌを必要以上に遊ばせない竿の固さが必要になります。
なぜ、前打ち竿のガイドはショボイのか?と思いませんか?これはUガイドと言い金属の細いガイドです。確かにショボイです。本当に!メーカーさんもうちょっと何とかして〜と私が言いたいですが、、、現在の文明ではそれは無理かもしれません?
話がそれましたが、それでもUガイドが良いのは、糸フケが出にくいの一言に尽きます。
普通の磯竿、チヌ竿ではガイドの間隔に糸がフケすぎて、小さな当たりを見逃してしまいます。これが前打ちには決定的なマイナス要素になる事が非常に多いです!
⊙ 餌について
⊙ カニ餌の付け方
ガン玉は針に付ける。カニの中央から少し左右にずらして腹から背中に1ミリ程度針先を出します
一般的には前打ちはカニ、落とし込みはイガイなどを使います。
前打ちにカニを使う理由はまず第一に外道や餌取りに強いことです。
(稀に大きなフグやコブダイなども掛かりますが、)
次ぎに、餌が低着したときカニが石にしがみつくため底取りが容易い。
★カニの種類について
前打ちに使われるカニには、ケフサイソガニ、ヒライソガニ、堤防ガニ、マメガニ、がよく使われますが、食いが良く外道にも強いケフサイソガニ(左写真)をおすすめします。
河口や淡水の沢が流れる磯のゴロタ石をひっくりかえせば大抵います。大きさは甲羅の幅が1〜1.5センチ程度が適当で、オスのほうが食いが良いと思います。
その次にヒライソガニも良い餌ですが、少し動きが鈍いのが難点ですが低水温に強いので、ケフサイソガニが採取出来なくなる初冬に良く使います。堤防ガニは非常に殻が固く石鯛の餌としてよく使われますが、クロダイには今一つです。しかし外道には非常に強いのであまりにもフグが多い場合は有効です。
マメガニ(コメツキガニ)も大変食いの良い餌ですが、季節、場所によってはフグやダボハゼの猛攻に遭い釣りになりません。しかし、フグの少ない釣り場で夜釣りで狙うと良く釣れます。
⊙ 前打ちも落とし込みも一緒じゃないの?
確かに、前打ちと落とし込みは広い意味で同じと言えますが、実際にやってみるとその違いが大きいことが理解出来ると思います。
一つのエピソードとして、ある落とし込みのビデオで、関西の有名な前打ち師が(僕は餌を底に定着させてなんぼの釣りですから中層は無視しています。)と言う意味の発言に対して、関東の有名なヘチ釣り師が、(俺は絶対底までは探らないんだよね、底でクロ掛けてもつまらねーよ、ヘチの中層で掛けてこそ価値があるんだ。)と宣われていました。
なんとなく空気が重く感じたのは私だけでしょうか?まあ、それだけ前打ち師も落とし込み師もそれぞれのプライドと価値観の相違が有ると言う事ですが、その違いを説明致します。
★前打ち釣法の概略
前打ちは要するに前にエサを落とす釣り方です。とりあえず、エサをテトラや石積みの中層の駆上がりから底に低着させます。従って根がかりが多発しますが、だからこそ障害物に付いているチヌが釣れるのです。
落とすポイントは大きく分けて、水際、かけ上がり、底です。水深の無い所では底狙いが有効ですが、4メートルもあれば中層のかけ上がりでもヒットします。
特に河口では夏場に濁りがあれば、まず水際から探る事をオススメします。
水際の水深1〜1.5メートルで十分です。フカセやダンゴ釣り師の方は目から鱗です。
実際私はメートル前後で50オーバーを何十枚も取っていますので、水際から少し離れて静かに釣らなければなりません。
濁りがあれば、この沈みテトラの直下に大チヌが潜む!油断大敵!
仕掛けについて。
前打ちの仕掛けは釣りの中で最もシンプルです。私が大チヌを釣るのを見た人が、こんな簡単な仕掛けで釣れるのか!と多くの人が驚きます。
まず道糸は2〜3号、ハリスは1〜2号が一般的です。しかし私は左の写真を見て分かるとおりカキ殻がびっしり付着している釣り場では、最低ハリスは2.5〜3号としています。
針はチヌ針3〜5号が普通ですが、私は経験上ひねりのあるチヌの6号を最近良く使います。それでも大チヌの口には小さく見えます。
★落とし込み釣法の概略
普通前打ちは横の釣りに対して、落とし込みは縦の釣りとも言えます。特に前打ちと違う点はケーソンの際の上層から中層にかけてチヌの当たりを拾うことです。
特に水深が10メートル以上もある所では際底まで落とすことは稀です。もちろんチヌは底にもいますが、チヌは季節によりちがいますが、上層〜中層に多く居る場合が多いので、手返しの悪い底まで探るのは非効率的です。但し5メートル以下の浅い場所では狙う価値がありますが、それでも中層狙いが面白いと考えています。
仕掛けについて
落とし込みの仕掛けは、関西流では道糸とハリスの間に目印を付けます。
竿は3〜4メートルの落とし込み専用竿でタイコリールに2〜3号の道糸、ハリスは1〜2号程度、針は餌によってイガイ、カニ、エビ、などの専用が無難と思います。
スリットなどの取り込みにくい場所ではもう少し太仕掛けをおすすめします。
関東では2〜3メートルの短竿を使い、ヘチ釣りと呼ばれます。
目印は付けずに落とす途中の糸フケで当たりを読みます。
なかなか高度な釣り方ですが、最近関西でもヘチ釣りをする人が増えているようです。
実は私もヘチ釣り派です。
東京に居た期間が長くもう身に付いてしまいました。