2011年07月14日 20時27分55秒
オーストラリアの南端で撮影されたあまりにも美しい天の川の写真
日本でも7月7日は七夕として、年に一度だけ天の川に橋が架かり、織姫と彦星が会うことができるという説話が伝えられ、笹に短冊を飾る風習がありますが、オーストラリアで見る天の川は、周囲の雄大な風景とも相まって、日本とは違った風情があるようです。下に掲載する写真は、Alex Cherney氏によって、オーストラリアの南端から撮影された天の川の写真です。
Milky Way pictures: Alex Cherney's photos of galaxy seen with naked eye | Mail Online
下のムービーは、長時間露光による撮影で、通常ではとらえられない星々の動きを写真に収め、数千枚に及ぶ写真をつなぎ合わせてひとつの映像にまとめたものです。
Ocean Sky on Vimeo
夜空に浮かび上がる巨大な天の川。
ビクトリア州南部のモーニントン半島にあるエレファントロックの上で撮影された写真。
オーストラリアの南端は大気汚染の影響が少なく、星の撮影に適しているそうです。
月と天の川が一緒に写っている写真。
Cherney氏の本業はITコンサルタントですが、この写真を撮影するために要した期間は実に18ヶ月間に及んだそうです。撮影は新月、もしくは三日月の晩で、月からの光の干渉が最も少なくなる時期を選んで行われたとのこと。
Cherney氏は二児の父でもあり、天体に興味を持ったのは娘の影響だったとのこと。Cherney氏は「学校から宿題をもって帰ってきた娘に、宇宙人を見つけられるかって聞かれて、一緒に地元の天文クラブに行ってみることにしたんです。初めて望遠鏡を見たら、もう後戻りできないくらいに魅了されてしまいました」と語っています。
加えて、Cherney氏は「ほとんどの先進国では大気汚染が進んでしまって、そこに住む人々は、夜空を見上げても、この写真のような星空を見ることはできません。オーストラリアに住んでいて幸運だったのは、街の光からそこまで遠く離れなくても星が見えることです。私の写真が、皆が夜空には本当は何があるのかに気づくきっかけになってくれたらいいと願います」と、大気汚染への危機感を語っています。
Cherney氏はこの作品について「私は、完成品としてこの作品を見ることは無いと思っています。できる限りずっとこの作品を続けて行きたいんです。普通に生活をしていたら見ることが無かったかも知れない星空に、この写真を通じて皆が触れてくれるのを願っています」と、その意気込みと希望を語っています。
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